2019年3月に東京と京都でDFGライプニッツ講演会「哲学」開催
フランクフルト大学のライナー・フォアスト教授が2019年3月に初めて来日しました。
フランクフルト大学、ニューヨーク州立大学、ハーバード大学で哲学、政治学を学び、現代の著名な哲学者・政治学者・社会学者のユルゲン・ハーバーマス、ジョン・ロールズ、アクセル・ホネットのもとで研究を行ったフォアストは現代政治哲学研究への影響力の大きさを高く評価され、2012年にドイツ研究振興協会(DFG)のゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ賞を受賞しました。フォアストはその研究成果が特に欧米で高い評価を得ている「DFGエクセレンス・クラスターNormative Orders」の共同ダイレクターでもあり、多くの出版委員会でも活躍しています。
DFG日本代表部は世界的に著名なライプニッツ賞受賞者を「DFGライプニッツ講演会」を通じて紹介します。
2019年3月、「寛容—―論争的概念を分析するために」について東京の明治大学と京都の立命館大学で講演しました。同大学の若手研究者エファ・ブッデベルクとマフムード・バッシオーニもそれぞれ「人権――実際の進歩を根拠づけるものか、あるいは未来への責務を根拠づけるものか(道徳的進歩がどのように理解されるべきかについて私たちがカントから学びうること)」と「ムスリムが容認しなければならない表現の自由とは、どの程度のものか?」について発表を行いました。更に、早稲田大学 現代政治経済研究所と共催で日独ワークショップとデイスカッション《コメンテーター:ライナー・フォアスト、寺田 俊郎(上智大学)》が行われました。
「ドイツのノーベル賞」とも言われる権威あるゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ賞はドイツではライプニッツ賞として広く知られています。1985年に創設され、2015年には30周年を迎えました。毎年最大10名、ドイツに研究活動拠点を置き各分野で活躍する特に優れた研究者が選ばれ、それぞれに250万ユーロ(約3億円)が授与されるドイツの科学界の最大の賞です。